2019/12/02 課題発見・解決に必要な要素
こんにちは。
今日は、課題の発見と解決に必要な3つの要素について書きます。
ツール導入目的だと課題の当事者が困惑する
先日の記事でも書いたのですが、ツール導入をモチベーションに動くと、認知がうまくいかず、当事者が困惑するという記事を書きました。
この時に「だったらどうすればよいか?」と感じましたので、課題解決に向けた取り組み方法をまとめます。
本来解決するべき課題が解決できない
ツールを目的に人が入ると、当たり前の話ですが、ツール導入にモチベーションを持っている人は、どうしても「ツール導入ありき」で課題解決を考えるため、現場にある「本来解決すべき課題」を選ばず、ツール導入にフィットした課題を選ぶことになります。
その結果、課題解決が進まず、逆に現場サイドから邪魔な存在になることがあります。
ここから分かる教訓としては、ツール導入などの特定の解決手段を持っている人は向かない、むしろ「本来解決すべき課題」を選ばないため、害にしかならない場合が多いと言うことです。
あるべき姿はどうか
課題解決に必要な人として、次の3つの要素があると考えます。
- 現場で観たり聞いたりできる人
- プロセスやフローを可視化できる人
- 先入観を持たずに意見を言える人
現場で観たり聞いたりできる人
これは、状況を認知できる人となります。
「現地現物」を原則として現場に出向き、状況を観て、現場の人からヒアリングし「事実」を収集する。それも「どこに課題があるか?」を純粋に認知できることが必要な能力となります。
実際に、現場の人からヒアリングができない人は、意外と多く見受けられます。これは、コミュニケーション能力になりますが、現場の人からいかに課題を吸い上げるか、テクニックが必要な部分と言えます。
あと、ツール導入など特定の目的を持つ人は「その目的を達成するための情報」を集めるように誘導します。その結果、本来解くべき課題から離れた情報だけを集め、それを元にツール導入が達成させられ、現場が困るといった事例につながります。
そうならないためにも、純粋な視点で現場を観て、現場の人からヒアリングし、得られた事実を元に課題を明確にする人が必要となります。
プロセスやフローを可視化できる人
上記で得た事実を元に課題を整理できる人になります。
現場での課題を見つけたら、課題が発生している周辺のプロセスやフローを明確にして、課題の所在を特定することが必要になります。
これは、不明確な現場の場合は、自工程完結の手法で工程を可視化したり、すでに可視化されたエビデンスがあれば、それを読み解くことになります。
可視化した工程の中で、プロセスの中で不具合の要素が混入したり、フローが滞留している場所を特定することができる人が必要になります。
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先入観を持たずに意見を言える人
これは、特定した課題を解決するため、多様な視点から対策を立案できる人となります。
現場にいる人は、当然詳細を知っているため、おおむね適切な対策を立案することが可能です。
しかし、先入観を持っているため「ありきたりな対策」しか出てこないことが懸念されるため、現場の人間ではない多様な視点を持ったメンバーを参画させることが重要になります。
プロセスやフローを可視化したエビデンスを元に、先入観無く対策立案してもらうことで、意外な対策が出ることが期待されます。
この手法は、イノベーションを起こすための方法論として紹介されております。
まとめ:3つの要素に注目する
以上に挙げた3つの要素を持つ人を集めることで、課題を発見し、可視化し、多様な対策を立案することが可能になります。
特に課題解決には「先入観」が邪魔する場合が多いので、これを排除する事が重要になります。
では、また。