2019/10/30 DX・デジタルトランスフォーメーション
こんにちは。
今日はDX(デジタルトランスフォーメーション)について書きます。
Wikipediaでは理解できない
最近、仕事で人工知能(AI)、と言っても自然言語処理に関わっている中で、たまたまデジタルトランスフォーメーション(通称:DX)に触れることになりました。
キーワードとしては何度か目に触れたことはあり、Wikipediaなどを見てもいまいち実態がつかめず、さらに調べていくことになりました。
元々は経産省のDXレポートから
Wikipediaだったり、いろいろと見た中で、このキーワードが注目されたのは、経産省が昨年発行した「DXレポート」から来ているようです。
DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~(METI/経済産業省)
サマリーを読んだのですが、2025年に「崖」と形容される危機が発生すると書かれています。
それは2025年に基幹システムに関わる様々な潜在的問題が積み重なるというもので、
- ハードウェア自体の老朽化
- SAPのシステムのサポートが終わる
- ブラックボックス化した既存資産
- そもそものIT人材の不足
などが挙がっていました。
なお、この資料のサマリーは4ページぐらいですが、これを読むだけで問題点の概要がつかめますので、一度目を通すことをオススメします。
経産省の担当者インタビュー
このレポートをまとめた担当者の方がインタビューに答えていました。
経済産業省に聞く「DXレポート」の真意 (1/3):「DX推進指標」を7月31日から提供開始 - @IT
言葉は選んでいますが、内容はだいぶ辛口で、危機感が現れていると感じました。
この中で、経産省の方は下記のように答えていました。
データやテクノロジーをうまく使って、ビジネス戦略を臨機応変に変えていく――主体的に使いこなすとはこうしたことだと思いますし、こうした取り組みこそがDXに求められているものではないでしょうか。AI、IoT、クラウドといった道具を使えばビジネスの成果が保証されるわけではありません。自社の強みを見極め、強みをアップグレードしていくためにテクノロジーを使うべきだと考えます。
結局、基幹システムのハードウェアを更新しただけではダメで、自社の強みを明確にして、その強みをアップデートすることが重要になってきます。
これは、逆にハードウェアを更新しただけの事例が多く、強みのアップデートどころか、不良資産となって足を引っ張る形になっていることを示唆しているように感じます。
基幹システムの実態とつながる
DXに関連して、日本のSAP基幹システムの現状を自分のブログでまとめていました。
2019/07/23 基幹システムのまずさについて - tommy24july blog
これを書いたときにDXというキーワードを目にしていたのですが、全体的な広がりにはつながっていませんでした。
このことも含めて、なかなか根深い問題です。
では、また。