2019/11/21 規格と標準の違い
こんにちは。
今日は、規格と標準の違いについてです。
技術標準と技術規格
先日、職場で英語翻訳をされている方から、「技術的な【規格】と技術的な【標準】って、どう違うの?」との質問がありました。
職場の中で、「技術規格」と「技術標準」という文書があり、どちらも設計方法や判断基準などが書かれています。
質問に来た方は、それらの文書を引用して説明している資料の翻訳を頼まれたらしいのですが、その資料の中で意味を混同して使っていたらしく、どのように英訳すればよいかで悩まれていたようです。
そのときは、今までの経験と知識を動員しながら、なんとか答えたのですが、あとで「実際はどういう意味のちがいなのか?」を調べていきました。
参考にしたのは下記のサイトです。
https://gimon-sukkiri.jp/standard/
規格とは
規格は産業、技術の分野において標準化のルールを決めたもの
なので、設計で守るべきプロセスや評価方法をルールとして記載した文書を「規格」と呼ぶことになります。
特に、ISO9001やIATF16949などは「国際規格」となり、国際的なルールとなります。
標準とは
標準とは平均的、一般的、代表的、などという意味を含む時に使われます。
なので、社内で設定された設計標準は、設計に関する代表的な方法を定めたものになります。
規格と標準の大きな違い
ここで「標準」の場合は、あくまでも「代表的な方法」なので、標準の背景にある思想や考え方に沿うことを示せれば、逸脱や例外が認められる可能性があります。
逆に「規格」の場合は「ルールを定めたもの」となるので、基本的には逸脱や例外は認められないということになります。
なので、ISOなどで規格化され、調達要件に載ってしまうと、それに沿って対応しなければならなくなります。
まとめ
規格は産業、技術の分野において標準化のルールを決めたもの。
標準は平均的、一般的、代表的、などという意味を含む時に使われる。
規格はルールであるため、基本的に守る必要がある。
では、また。