2019/11/20 社会起業家のバランス感覚
こんにちは。
今日は、社会起業家のパネルディスカッションを見て感じたことを書きます。
社会起業家のパネルディスカッション
GLOBIS知見録で、社会起業家5人が登壇したパネルディスカッションがありました。
SDGs時代の社会起業家が成し遂げようとしていることとは~安部敏樹×小尾勝吉×白木夏子×藤沢烈×町井恵理 | GLOBIS 知見録
どの方も、社会問題に取り組みつつ、事業としても成立させている方たちです。
この中で話されていたことで、印象に残っていることをまとめます。
原体験ハラスメント
なかなか面白いキーワードでした。
私も社会起業家は、何らかの強烈な原体験を持っていると思っていました。
特に、テレビのドキュメンタリー番組で生い立ちなどの原体験の部分をフォーカスして、感動しているところがありました。
リディラバの阿部さんも話されてますが、実際の事業として何十年も続けようとすると、原体験だけでは無理で、仲間との仕事とか、目の前の課題が解決することが原動力になるのは当然と言えます。
なので、分かりやすい「原体験」だけにフォーカスしていたことを反省しました。
社会問題解決のステップ
社会問題解決には次の3段階あるとのことでした。
- 社会化(問題の可視化)
- 事業化(継続的に問題解決する仕組み作り)
- 制度化(収益化しづらい問題を行政で取り組む)
このステップは、一般企業でも言えることで、私の仕事の「品質監査」も、ある意味これに近いものがあります。
品質問題の抑制という目的を明確化し(社会化)、監査の仕組みを運用し(事業化)、一方で監査自体はコストなので社内規格などに落とし込む(制度化)といったステップに似ています。
社会起業家と一般の起業家の違い
質疑応答のコーナーでこの質問が出ていて、それぞれの答えが興味深いものでした。
社会問題の解決は、どうしても儲からない領域なので、一般の企業と比べて利益に対する考え方が異なると言われていました。
しかし、継続的活動のために事業化は重要であり、使命感だけで活動せずに、ドライに割り切って活動されていると感じました。
なので、そのあたりのバランス感覚が難しい経営なのだと感じました。
まとめ
社会起業家は、社会問題の解決に取り組んでいる一方で、継続的に問題解決をを回すために、使命感だけでなく、バランスを取りつつドライな経営判断もしている。
監査のような仕事とも共通する部分があり、参考になる。
では、また。