tommy24july blog 

名前:tommy24july / ウナギオウ twitterアカウント : @unagiou  タスク管理や仕事術、組込みソフトウェアに関することを書いています。

2019/11/16 作業自動化導入に向けたハードル

こんにちは。

今日は、農業での自動化システム導入で見えてきたものについて書きます。


GLOBISの動画で、農業の先進事例のパネルディスカッションがありました。

日本のアグリテックの新たな成長戦略を議論する~生駒祐一×木内博一×佐々木伸一×岩佐大輝 | GLOBIS 知見録

自動化の効果は工数削減がメインではない

この中で、水と肥料を自動で散布するシステムについて、導入後の影響について、データ分析した結果が話されていました。

その中で、水と肥料の散布の作業は、全体の工数の4%しかないため、その側面で見ると効果は小さいが、収穫量の見ると20%増加しており、その側面で効果の抜群が上がっているとのことでした。

20%収穫量が増加した理由として、作業者の「水やりのタイミング」を考えていた時間を、作物の観察などの別の作業に充てることができたためと分析されています。

このように自動化の効果を見極めるとき に、「直接的な工数削減」だけに着目せず、トータルの収穫量や売上などに着目して検討することが重要だと分かりました。

AI系のツールにも言えること

今回のことは、製造業へのAI系のツール導入にも言えることだと感じました。

AI系のツール導入でも、自動化による設計チェックの短縮とか、文書検索が高速化とか、「直接的な工数削減」だけに着目せず、もう少し広い目で見ることが重要と考えます。

例えば、品質向上による不具合回収費用の削減などにも着目して、効果の上積みを行なうことが大事と考えます。

ただ、品質向上の効果金額は意外と算出しづらいものなんですよね。未来に発生する不具合を具体的に想定することは難しいですし、仮に想定したとしても個人差が大きすぎて共有できないと言う問題があります。

なので、過小な効果見積もりであきらめるか、決済者が腹を括るかというのが現状と思います。

まとめ

農業の作業自動化のパネルディスカッションから、AI系ツール導入について考察しました。

効果金額の見積もりが難しいので、まだまだ「決済者が腹をくくる」状態といえます。


では、また。