2019/06/25 破壊的イノベーションとCASE革命
こんにちは。
今日は、破壊的イノベーションについて書きます。
イノベーションのジレンマ
優れた技術を持つ巨大企業が、新興企業の前に力を失うこととして「イノベーションのジレンマ」という言葉があります。
Wikipediaによると、次のようなことが書かれています。
イノベーションのジレンマ (英: The Innovator's Dilemma)とは、巨大企業が新興企業の前に力を失う理由を説明した企業経営の理論。クレイトン・クリステンセンが、1997年に初めて提唱した。
大企業にとって、新興の事業や技術は、小さく魅力なく映るだけでなく、カニバリズムによって既存の事業を破壊する可能性がある。また、既存の商品が優れた特色を持つがゆえに、その特色を改良することのみに目を奪われ、顧客の別の需要に目が届かない。そのため、大企業は、新興市場への参入が遅れる傾向にある。その結果、既存の商品より劣るが新たな特色を持つ商品を売り出し始めた新興企業に、大きく後れを取ってしまうのである。
下記の動画で、「イノベーションのジレンマ」の翻訳をした玉田俊平太先生の講演が収録されてます。
破壊的イノベーションの脅威 (玉田先生講演 第1部) - YouTube
CASE革命
最近「CASE革命」という本を読んだのですが、自動車業界でもそういうことが起きる可能性が示唆されています。
- 作者: 中西孝樹
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2018/11/21
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破壊者として、GAFAに代表されるIT企業、特定の要素部品で圧倒的シェアを狙う電機系企業、あとは国策として推進する中国政府とその関連企業が出てきています。
また、迎え撃つ自動車企業として、ドイツ勢(VW、BMW、ダイムラー )とトヨタが出てきます。
この中で、自動車産業の取り組み方が書かれているのですが、巨大な自動車企業がイノベーションのジレンマにならないように、様々な取り組みをしているのが見えてきます。
少なくとも、CASEへの投資のため、開発の選択と集中を行ない、対応費用を捻出して、先回りした取り組みが見えてきます。
この本を読むことで、少なくとも直近10年の自動車産業や交通政策の動向が見えてくるので、おすすめの一冊になります。
では、また。