2019/06/09 HowからでなくWhyから始める
こんにちは。
今回は、AI/IoTのフォーラム「Deep Learning Lab」の記事について書きます。
NTTコム「ディープラーニングの社会実装が進まない理由」として製造業の事例を紹介 DLLABイベントで | ロボスタ
この記事の中で、「製造業にAIを適用する際に考えるべき3要素」について書かれています。
まず、ビジネスの課題に沿って、IoTセンサー機器からデータを収集し、そのデータをAIが学習し、解析することで課題を解決する流れになるが、「AIで解くべき課題をまず明確にすること」「必要なデータを特定してIoTで収集・蓄積・解析」を行うこと、そして「その課題の解決に適したAIを用いること」が重要とした。
よく聞く「うまくいかない事例」に共通することとして、「AIで解くべき課題をまず明確にすること」が不明確なことが挙げられると思います。
経営トップが「AIを使ってなにかやれ」と言って、炎上する事例が記事になっていますが、結局のところ「課題が不明確だから」に収束していると思います。
そもそも、AIは道具の一つなので、課題が明確にならないと活用できません。 パソコンにExcelが入っていて、立体的でカラフルなグラフが作れても、「解決したい課題は何か?=結局何に使うのか?」が明確でなければ意味がないのと同じです。
システムズエンジニアリングの考え方で「Why-what- how」をつなげることがあります。
- Whyは、なぜ解決したいか?という解決したい課題。
- Whatは、(課題の要素の)何を解決するか?
- Howは、課題の要素を解決する道具や方法論は何か?
これに沿うと、いくらHowであるAIがあっても、Whyである課題が解決できないことになります。
結局、Whyの課題が明確にすることが一番難しいから、買えばできるように見えるHowに手を出すんだなと思います。
では、また。